幸福について

ショーペンハウアーの『幸福について』を読んだ。めちゃくちゃ面白かった。

 

「余事には全くおかまいなしに事を一つずつその場その場で処理し享受し耐えていくには、一つのことを取り上げる時は、ほかのいっさいを眼中に置かず、事に超然としていなければならない。だからいわばわれわれの考え事を分類する整理箪笥を備え付けて、一つの引き出しを開けるときは、ほかの引き出しは全部閉めておくようにしなければならない。そういう風にすれば、重くのしかかる心配事が一つあるために、現在あるささやかな享楽までがすっかり害われて心の平静が全く奪われたり、一つの熟慮が他の熟慮を押しのけたり、或る重大問題に対する配慮のために、小さな問題がどれもこれもおろそかになったりするようなことがないようになる」

 

この部分が特に響いたなあ。俺は同時にいろんなことを考えるせいで不安で何も手が付けられず一日を無駄に過ごすことがざらにあった。でもどうせ人間は一度には一つのことしかできないし、考えても進まないからとりあえず一つのことに手を付けてしまうしかないんだよね。手考足思ってやつか。まああんまりいろんなことを同時に考えても不安になるだけだから脳みそシャットダウンして行動しろってことだな。

 

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